『夢みる小学校』上映会 報告(6月15日(土)、16日(日)開催)

2024年6月15日(土)、16日(日)に、『夢みる小学校』の上映会を開催しました。

2日間で計4回上映し、合計105名の方にご参加いただきました。
大田市外から来られた方も多く、遠くは広島から足を運んでくださった方もいて、大盛況のうちに終えることができました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。


↑鑑賞する皆さんの真剣な眼差し

今回上映した映画『夢みる小学校』は、学校法人きのくに子どもの村学園を中心に、成績通知表や定期テストを廃止した公立学校など、「子ども主体」「子どもファースト」を実践している学校が登場するドキュメンタリー映画です。

上映会を企画するに至った背景について、改めて紹介させていただきます。

令和5年秋から、市役所の想定を超える出生数の減少や学校舎の著しい劣化が確認されたことを踏まえ、令和3年2月に策定した「大田市学校のあり方に関する実施計画」を見直すことになりました。
検討委員会が設けられ、議論の様子を何度も傍聴する中で、「どんな学校がこれからの時代に求められるのか」、「我々はどんな学校をつくりたいのか」という指摘をされた際に、議論が行き詰まる状況を目の当たりにしました。

そこで、検討委員の一人の方が紹介された映画が『夢みる小学校』でした。

しかし、残念ながら今年の春時点で島根県内での上映会は2月の飯南町を最後に途絶えており、近隣で観ることができない状況でした。
「それなら、我々でやってしまおう」と動き出したのが、上映会を企画するに至った経緯です。


↑GW最終日、ダイジェスト版の鑑賞と本番に向けた打ち合わせ

結果的に、想定を超える多くの方にご参加いただき、主催者一同、大変嬉しく思っています。

主催者の思いは、この上映会を通じて映画に出てくる学校をそのまま目指したいわけではなく、自分たちの町の学校はどんな学校を目指したいか、それを考える機会とすることでした。
現に、上映会後のアンケートを見ると、参加者それぞれに映画を通して感じたことも異なり、また「目指したい学校の姿」も異なっていました。




↑上映アンケートの抜粋

そして、その考えや感じ方が異なることを前提に、他者と話して共有し、相違点を見つけ、より良い学校のあり方を探る作業こそが、「我々はどんな学校をつくりたいのか」という議論に繋がると信じています。

上映会後のアフタートークでは、元・現役の教諭や保育、教育に関わる方など、各回で異なる方々に登壇していただき、多様な話を聞くことができました。


↑第1回登壇者:大森町の保育園長、学童理事


↑第2回登壇者:現役教諭


↑第3回登壇者:元大森小教諭、大田市山村留学センターOB


↑第4回登壇者:元教諭、大田市教育委員、PTA

大田市において、小中学校の学校再編に関する議論はまだ続きます。
他人事ではなく、少しでも多くの方が関心を持ち、話し合いに参加されるようになることを主催者一同願っています。
なぜなら、教育はこれからの社会を担う次世代への投資であり、希望で、大事な課題だからです。

最後に、共催の島根県立大学西嶋研究室、平井研究室、会場を貸していただいた社会福祉法人石見銀山つむぐひびの皆さま、そしてお忙しい中ご来場いただいた皆さまに改めて感謝を申し上げます。
誠にありがとうございました。


↑子どもも映像に釘付け


↑教育について真剣に考える大人たちの背中